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コラム

親を見送ること ②

こんにちは、ライターの“ほき”です。

前回は、私の両親のお葬式の話をしましたが、お葬式にも、いろいろな形があるんですね。その中でも昨今、「家族葬」という言葉を、よく耳にします。
「家族だけで静かに送りたい」 「弔問客が多いと、何かと大変」 「できるだけ費用を抑えたい」等々、理由はいろいろあると思います。
私も家族葬は、とても良い形だと思っています。

ただひとつだけ、少し考えてしまうことがあるのです。それは、人は家族とだけ関わって生きていたのではない、というところです。(もちろん家族は強い絆で結ばれていることは言うまでも無いことです。)
親戚、友人、先輩、ご近所、グループの仲間等々、様々な人たちと関わり、支え合って生きてきたはずです。その中には、旅立つ人に別れを告げたい、安らかにと弔いたいと思う人たちもいるはずです。又、残された家族の哀しみに寄り添いたいと思う人もいるでしょう。

実は私もつい先日、長年の友人の訃報を受け取りましたが、「葬儀は家族のみで行います。」とのことでしたので、弔電だけをお送りしました。

ご家族のお気持ちを尊重するのはもちろんのことなので、どうこう言うつもりは全くないのですが、長年の交友に対して「ありがとう」と見送って、私の心にもちゃんと終止符を打ちたかったと思いました。
まだ60代の人でしたし、これは本当に、私の勝手な気持ちなんですけどね。

私の父は84歳で逝きました。それなりの年齢でした。
なので、お知らせすべき仕事関係はすでに無く、親戚・友人・ご近所等、近しい方々40名くらいの参列になるつもりでした。

お通夜の時のことでしたが、私は一番前の席にずっと座っていて、お焼香の方が随分多いなとは感じていました。それが終わり、喪主の挨拶をする為に席を立って後ろを振り返ると、会場に溢れんばかりの人々が、椅子も足りなくて立っていて下さったのを見た時、驚きと共に胸がいっぱいになったのです。それは、地域で父が一生懸命に取り組んでいたサークルのお仲間たちでした。体調を崩し、活動から退いて、すでに4年以上経っていたので、亡くなったことは、会長さんだけにそっとお伝えしていたのです。
なのに、こんなにたくさんの方々が、父を見送りに来て下さったことに、本当に驚き、有難い気持ちが溢れてきました。

「お父さん、良かったね、こんなにたくさん来て下さったよ。」と心の中で父に呼びかけました。自分でも思いがけない、説明のつかない気持ちでした。

義理だとか見栄だとか世間体だとか・・・そういったことで、お葬式の形や規模を決める必要はないと思っています。ただ、この世に生きていた間のことを互いに感謝し合い、最後の別れを告げ合う場でもあるのかな、と思ったりするのです。

家族葬の定義にも結構幅があるようで、参列の人数に依って、部屋の広さを選べる所もあるようです。

私の母の時は、基本は家族葬としましたが、近しい親戚、母が呼んで欲しいと言っていたお友達、日々お世話になった近所の方、私の親友などには参列して頂き、母を偲んで静かに、けれども淋しくなく(変な言い方ですね)見送ることができたかなと思っています。

お葬式・・・それは人生の最後、この世に別れを告げる儀式です。同時に残る人が先立つ人に別れを告げる儀式でもあります。

いろいろとゆっくり考えてみるのも、悪いことではありません。何故なら誰にでも必ず訪れることなのですものね。

そうです、私に残るのは自分自身のお葬式のこと。

まだ現実感はありませんが、こればかりは突然襲って来るものですから、少しは具体的に考えておかなくてはと、思い始めているところです。

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ほき

ほき

関西在住、アラ60の女子です。3年前に両親の介護を終えて、今は月の内半分程仕事をしながら、趣味の合唱や美術展鑑賞、友人とのお喋りランチを楽しんでいます。
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